**みやび通信第5号(通刊第41号) 2003 (平成15) 年2月25日 発行:KAZU**

第 5 号
オークランドの動物
魚介類

 ニュージーランドの魚介類は実に豊富です。特に近年、日本にとっては重要な魚介資源となっています。あるものは刺身用として氷詰めで、あるものは活きたまま空輸され、またあるものは冷凍され船で日本へ送られています。ホキ、ホタテガイ、イカ、キス、キングサーモン、イセエビなどは知らぬ間に日本人の口へ入っています。北島、特にオークランド近海は魚が豊富で、その上日本人が好む魚種も多く、魚屋さんを覗くとたくさんの魚が並べられています。マオリや南太平洋の島々出身の人、中国人はホール(まるまま)買っていきますが、欧州系の人はフィレ(骨を抜いた切り身)で買っていく人が多いようです。フィレで買うとかなり高価な肉という感じがしますが、ホールで買うと日本に比べて格段安いです。一般には加熱して食べることを前提としていますから、刺身にするにはそれなりの店に出向く必要があります。さて日本人に馴染みの深い魚をあげてみます。

RED SNAPPER ゴウシュウマダイ



 オークランド近海に多い。日本のマダイにそっくりで味も似ている。人気の高い白身魚で高価。といってもホールセールでキロ7ドル程度だから日本に比べれば安い。これがフィレだとキロ18ドル位、2倍以上にはね上がる。


TREVERY シマアジ



 同じく近海物で、日本のシマアジによく似ている。良いものは刺身用として日本へ空輸される。国内では大衆魚。

RED GRUNARD ホウボウ



 日本近海まで分布するので、日本のものと同一種。Japanese grunard とも呼ばれるが日本以上に店先に並ぶことの多い魚。鮮やかな色と模様があるので、皮は引いて売られていることが多い。


JOHN DORY マトウダイ



 日本では余りお目にかからないDoryの仲間も、結構店先に並ぶ。和食店ではスシネタに使われる。


KING FISH ヒラマサ



 日本のヒラマサと同一種ではないが、味はまずまず。ニュージーランドではステーキによく使われる。


TARAKIHI シマクロダイ



 タイより頭が小さく、頭の後ろがコブ状に突出しクロい帯状のシマがある。大衆魚ながら良いものはRed Snapperよりうまい。


LEMON FISH レモンフィッシュ



 実はホシザメの仲間。小骨のない白身故にニュージーランド名物フィッシュ&チップス用、フィッシュバーガー用に多く使われる。味は良い。普通はフィレの形で売られているが、中国人の魚屋に行くとサメの姿が見られる。


KING SERMON キングサーモン


 穏やかで温暖な海で育つオークランド周辺の魚は、脂ののりが少なくて、刺身にすると歯ごたえがないので日本人にとってはちょっと物足りないものが多い。キングサーモンは養殖だが大変脂ののりが良くておいしい。刺身の他どんな料理にしてもはずれがない、お勧めの魚。


ARROW SQUID ニュージーランドスルメイカ


 近年、日本の重要なイカ資源となっている。姿、味共にスルメイカにそっくり。勿論刺身もOK 。


QUEEN SCALLOP ニュージーランドホタテ


 ニュージーランド国内でも高値で取引きされる。味は絶品。冷凍貝柱は日本へも輸出されている。


CRAY FISH ニュージーランドイセエビ



 ニュージーランドでも高級品で、日本へは生きたまま空輸される。知識がないと日本物となかなか区別は難しいので、そのまま生け簀で飼われてイセエビの名で売られていることもあるとか。